Fan zoneファンゾーン

Vol.108 大﨑 玲央

悔しさをバネに存在価値を証明

大﨑選手は今シーズン横浜FCより加入。第17節にスタメン起用されると、その後全試合に出場し、連勝にも貢献。チームの主要メンバーに成長している。しかし開幕当初は出場機会が少なく悔しい日々が続いていた。
「本来は開幕から出場したかったのですが、センターバックというポジションだとチャンスはなかなか回ってこないということは自分でも分かっていたので、出場できた時には必ず見返してやろうとモチベーションを高く保ち続けていました。初めてスタメン出場した第17節ザスパクサツ群馬戦で勝てたことで自分の存在価値を示せたと感じています。基本的には誰が出場してもおかしくない実力者が揃ったチームなので、ここからは誰にも譲らない気持ちでシーズン最後まで出場し続けたいと思っています」

チームが連勝し始めるきっかけとなったザスパクサツ群馬戦からスタメン入りし、出場し続けていることに対し大﨑選手はこう語る。
「このチームのコンセプト、リカルド ロドリゲス監督の求めているもの、最終ラインの選手がパス出しするスタイルは今の自分にはまっていて、やりやすいと感じています。もともとはボランチのポジションでプレーしていたので、最終ラインからパスを出すことにも自信がありました。
第20節モンテディオ山形戦など何試合かは、縦パスをつないだ流れのなかで点が決まりました。
攻撃の時に後ろからもっとボールを受けて、出して、またもらって、どんどん得点につながるプレーをしていきたいと考えています」

大﨑選手のそういったプレースタイルは、どのように確立されてきたのだろうか。
「アンカー(中盤の底)でプレーしだしたのは大学生の時です。でも当時は全くと言っていいほど守備ができませんでした。大学卒業後にアメリカへ行き、そこで球際や競り合い、守備の部分もだいぶ揉まれたから今の自分があるのかなと思います」

アメリカで学び鍛えてきたこと

大﨑選手は東京都出身。高校時代は横浜FCユースに所属し、大学は桐蔭横浜大に進学。大学卒業後は1年間(14-15シーズン)、北米サッカーリーグ(NASL・アメリカ2部)のカロライナ・レイルホークスでプレーしていた。
「大学の卒業を控えて、サッカーを続けるか辞めるか決断しなくてはならない時期に、Jリーグチームから声がかからなくて、アメリカのトライアウトを受けに行きました。そこで契約を結ぶことができましたが、最初に監督から言われたのは『技術はあるけれど、球際や守備の部分では話にならないから試合には出せない』ということでした」

しかし、大﨑選手はその言葉に真実を見出す。
「たぶんJリーグから呼ばれなかったのはそういう部分があるからだと、うすうす自分でも気が付いてはいたんです。そこでこれは自分の弱点を克服するいいチャンスだと考え直すことにしました。周りは身体の大きな外国人だし、アメリカで当たり負けせず、球際やスピードの部分で勝てるようになれば、日本に行っても必ず通用すると。
アメリカでの日々の練習はとてもアグレッシブというか、みんなが喧嘩しているような雰囲気です。しかしそんなタフな環境のなかでひるまず、球際やスピードの部分で負けないよう努力を重ねていきました。守備ができないのを分かって採用してくれて、育ててくれたアメリカのチームには本当に感謝しています。
そして2015年に日本に帰国し、横浜FCの練習に参加するようになって、アメリカで鍛えた部分を評価され、そのまま契約することができました」

課題、そしてチーム全体で勝ち取るもの

シーズンも後半戦に入り、J1昇格も見据えて大切な試合が続く。
「アメリカで練習していた時のように、泥臭くても闘争心丸出しで激しくぶつかりあうべきなのではと感じることもありますが、みんな仲が良く、チームは一丸となっていてとてもいい雰囲気です。
第18節湘南ベルマーレ戦で負けはしたものの、第19節から第22節まで4連勝できたのは、チームにとって今シーズン最も大きな自信となりました。
キャンプの時からリカルド ロドリゲス監督に『インテンシティー(強度)の高さ』をずっと求められて、みんな今では何も言わなくてもクセになっているくらい、練習でもコンセプトを追及できるようになっています。
アメリカで自分自身が指摘されていたことと重なりますが、第18節と第25節湘南ベルマーレ戦の敗戦で痛感したのは、技術ではなくて、球際や1対1での強さという部分が、チームとして徳島ヴォルティスは湘南ベルマーレより劣っていたということです。
しかしチーム全員で湘南ベルマーレよりもさらに強く球際に行くことができ、かつ自分たちが目指しているポジションサッカーをすることができれば、間違いなくJ1に昇格できると確信しています。

大﨑選手には大学生時代、関東大学サッカーリーグで2部リーグから1部リーグに昇格した経験があった。
「雰囲気はその時よりもずっと今のチームの方が昇格に向かう雰囲気を感じられるし、なによりいい順位につくことができています。
プレーオフ圏内を目標に設定するのではなく、今の順位にいることを自分たちの自信に変えて、全員で必ずJ1に昇格することを目標にしていく。そうすれば自然に結果がついてくると信じ、今は日々練習に励んでいます」

誰にも譲らない気持ちで出場し続ける


PAGE TOP