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Vol.29 美濃部 直彦 監督

3年前とは違う
今のヴォルティス

監督就任4年目 ”これまでやってきたことを結果として示したい”という強い気持ちで今シーズンを迎えた。
「自分が出たVOICE(2008年vol1)はたまに読み返して、このクラブにきた頃の思いを振り返るようにしているんです。3年前はJ2で最下位のチーム、しっかりとした土台作りから取り組みました」

当時、最下位だったヴォルティスの監督を打診された時は、正直言って迷いもあったと振り返る。だが京都サンガF.C.(当時は京都パープルサンガ)で、育成年代も含め、コーチや監督としてキャリアを積み、“育成畑の監督”を自称するだけに、チームの立て直しに大きなやりがいを感じオファーを受けたのだという。就任後から常に“チャレンジ”と言い続けてきた監督は、現在のヴォルティスは3年前とは全く違うと語る。

「最下位を味わった選手やスタッフは、今、数人しか残っていません。現状をスタンダードにしなければいけないけれど、昔のことは絶対に忘れたらいけない。その上で次の目標に向かっていかなければならない」
今シーズンの目標はJ1昇格。3位以内に入ることが前提だ。

「やっと昇格にチャレンジできる、挑戦権を持ったチームになったと思います。そのために、この3年間、何が必要かを考え、シーズンごとにプランニングし、細かいことにも目を向けながら積み上げてきました」
選手にはチームのために今、自分に何ができるのかを考えて取り組んで行くことの重要性を説き、”ネガティブな考えを排除し、常に前向きに全員で一丸となって進んでいこう!! ” と言い続けている。

「もちろん、昇格が簡単な目標でないことは分かっています。でもチャレンジしてこそ自分たちに足らん部分が分かるわけで、選手たちにもチャレンジし続けることを課していますし、自分自身も大きな目標に向かって日々チャレンジしています」

美濃部直彦監督

美濃部直彦監督

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昇格には
サポーターの支えが必要

J1昇格という大きな目標。その実現に向けた道のりがどれだけ険しいかを肌で感じている。ヴォルティスに来る前年まで監督を務めていた京都サンガF.C.ではJ1昇格争いをしていたが、決して簡単なことではないというものを経験値として持っているからだ。

「昇格するということは、監督や選手、クラブ関係者だけの力では難しい。クラブとして、サポーターや県民の皆さんに、自分たちの一部だと思ってもえるような身近な存在を目指し、支える気持ちを持ってその輪を広げていってもらいたい。支える土台が大きければ大きいほど、僕たちも頑張れるんです。昇格という大きな目標は、サポーターや県民のみなさんの支えがあって初めて達成できることなんです!!」

徳島に単身赴任して4年目。ヴォルティスの恵まれた練習環境、どこで外食してもおいしいこと、そして徳島の豊かな自然が気に入っているそうだ。 「海の近くに住んだのは初めて。ほんまに煮詰まった時は海に行くんですよ。そうすると、一瞬でも自分の悩んでいることなんてちっちゃいことやなあと思える。自然の力に助けられていますね」

美濃部直彦監督

美濃部直彦監督

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震災、そしてJリーグ再開

就任当時のVOICEで”自分のように外からきた人間が刺激していけば、変わっていく可能性がある”と語っている。
「僕が来て何が変わったか。それはこれからも先、ヴォルティスが歴史を刻んでいく中で、将来振り返った時に何か評価してもらえるような仕事をしていきたいと思います」 今年は10人が新戦力として加入。昨シーズンの反省点である失点の多さを改善するための補強を行なった。期待が高まる反面、主力組にもケガなどで離脱している選手がいることも気になるところだ。

「昇格のためには、守備を安定させ、もっと堅実なサッカーをやらなければいけない。ケガ人はマイナス材料ではありますが、ネガティブな発想を持たず、直面する問題をクリアしながら目標達成に向かって突き進んでいきたいと思います」
そうやって”今シーズンこそ”という熱い気持ちで戦った3月6日の開幕戦は、ガイナーレ鳥取に1-0で勝利。だが、直後に震災が起こった。

「今までの地震とは違う。日本全体が苦しい状況になるということはすぐに分かりました。復興に対して自分たちに何ができるのかを考え、震災の翌々日からサポーターの皆さんと一緒にできることとして義援金を呼びかけ、チャリティーオークションを始めたんです」
その後は第2~7節までの中止が決定し、試合ができない状況が続いた。

「被災したチームもある中、我々は練習できる環境があるだけ恵まれていました。開幕戦は勝ったものの問題はありましたから、与えられた環境の中で修正をして、再開した時に集中して試合に入れるようにと思って練習を続けていました」

そしてJリーグ再開。
「いろいろな人を勇気づけ、明るい未来を見せられるようなゲームをしたいと思っています。最後まで諦めず、強く闘う姿勢を見せていきたいです。

諦めず、強く闘う姿勢を見せていきたい

美濃部直彦監督

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