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Vol.91 長谷川 悠

簡単には決められなかったヴォルティスへの移籍

昨シーズン、大宮アルディージャからヴォルティスに加入。36試合に出場し、3得点を挙げた。
「自分はこれまでJ1、J2のチームを経験してきましたが、それぞれのサッカーの質が今まで以上に変わっていて、全く別物と感じるほどでした。それだけに自分としても久しぶりのJ2のプレーにうまくなじめなかった部分があり、今までで一番しんどいシーズンになってしまいました。チームとしても、前向きな気持ちなど何かが足りなかったんじゃないかと。もっとやらなきゃいけないし、もっとできたんじゃないかと感じています」

2006シーズンにプロとなり、ヴォルティスは6つ目のチームとなる。モンテディオ山形では小林伸二前監督の下、4シーズンプレーし、チームの初昇格にも貢献している。
「これまでの移籍は基本的に直感で決めてきました。お話をいただいて、その場で返事をしてしまうこともあったほどです。でもヴォルティスに誘っていただいた時は、珍しく悩みました。大宮で出場機会がない中、試合に出るためにはどうしたらよいかを一番のポイントに置いていましたが、サッカーの違いなどを考えると簡単には決められなかった。伸二さん(小林監督)からは大宮に加入後も連絡をいただいていましたが、それでも迷いましたね。結局、それなりに経験を積んできたのだから、どこでもやれるはずだという自負や伸二さん、長さん(長島監督)など知っている方がいたことから移籍することを決めたんです」

モンテディオ山形で、コーチとして3シーズンにわたり指導を受けた長島監督の指導を受けるのが楽しみと語る。
「監督としては初めてですが、長い間一緒にサッカーの話をしてきたので、監督のサッカーに対する考えはよく分かっているつもりです。今度は監督としてどんなふうに指導していくのかなと思っていましたが、基本的に今までと変わらないですね。その上でチームに染みついているものを変えていくことにも積極的に取り組んでいますし、これから試合を重ねていって細かい修正をしていくと思うので、どんなふうに仕上がるか楽しみにしています」

昇格するにはチーム全体で気持ちを1つにしていくことが大事

プロサッカー選手を数多く輩出している流通経済大学付属柏高校からプロに進んだ。同校が全国高等学校サッカー選手権大会に初出場した第84回大会のメンバーでもある。
「やっと出られた全国大会でしたが、それまで色々な大会でどこのチームにも負けなかったのに1回戦で負けてしまったんです。同期や先輩、後輩からもプロになった選手がたくさんいる環境の中でサッカーができて、いい青春でしたが、全国で勝てなかったことで不完全燃焼気味に高校サッカーが終わってしまったという感じです。同期は4人がプロになりましたが、その中でも林選手(現・サガン鳥栖 林 彰洋選手)や千明選手(現・大分トリニータ 千明聖典選手)は寮の部屋も同じだったこともあり、特別な存在ですね」

 

高校卒業後は柏レイソルに加入する。
「走り込みなどのきつい練習が多く、それだけで疲れてしまうような毎日で、いきなりプロの洗礼を浴びました。でも先輩にかわいがってもらって、自分なりに成長できたと感じたプロ1年目でした」

だが、その年の10月に当時、東海社会人1部リーグに所属し、JFL昇格を目指していたFC岐阜に期限付き移籍となる。
「最初は“せっかくJリーグに入ったのに、これなら大学に進んだほうがよかったんじゃないか”と思ったりもしました。でもチームにはJリーグを目指している選手も多く、そのハングリーさを間近で見ることができたのは大きかったと思います。他の選手があまり経験できないことなので、当時はこの経験を無駄にしてはいけないと思いながらやっていましたね。昨シーズン、6~7年ぶりにFC岐阜と対戦して、スタジアムでは練習もしたので、なつかしかったです」

その後はJ1に昇格した柏レイソルに戻り、アビスパ福岡を経てモンテディオ山形、大宮アルディージャでプレーする。
「山形はうまい選手も多かったですし、大宮は山形とは全く違うサッカーで、それぞれ楽しかったです。J1の2つのチームを経験して感じるのは、とにかくチームとしてどう戦うかを明確にして、選手、スタッフが気持ちを1つにして雰囲気をつくっていくことが大事だということです。J1に昇格するためには、切磋琢磨して1つでもいいプレーができるようにチーム全体でやっていかなければいけないと思います」

上の世代としてチームを
盛り上げていきたい

チームは高知での1次キャンプを終え、2月2日~14日まで宮崎で2次キャンプを行った。
「昨シーズンは開幕前にケガをしてしまったのが響いて、コンディションが完全でなく、自分のサッカーが思うようにできなかったのですが、今シーズンは少しずつ体もできてきて順調なスタートかなと感じています」

今シーズン、ヴォルティスには7名が加入。若手選手も増えた。
「フォワードも2人加入しましたし、ボランチの選手も入りました。若くて面白い選手が多いから、みんなで競争してやっていければいいなと思っています。キャンプ中の練習試合では同じフォワードの渡(大生)選手と組みましたが、かなり動きも多く粘り強くプレーできる選手ですし、ボールに向かっていく強さもあるなと。守備に関してもコミュニケーションをとりながらやっているので、とてもいい感じだと思います」

昨シーズンの背番号「23」から、今シーズンは初めて背番号「9」をつける。
「昨年は自分の好きな番号である23番を選びました。去年、結果を残せていない部分で勝負したいという思いもあり、9番はストライカーに与えられる番号なので、つけることを決めました。今年、29歳になりますが、同じ年代がチーム内に結構いるんです。キャンプの練習試合でもキャプテンマークをつける機会をもらいましたし、上の世代としてチームを盛り上げながら若い世代と一緒にやっていきたいと思っています」

開幕戦は2月28日、アウェイでジェフユナイテッド千葉との対戦となる。
「開幕戦に勝てると勢いも出てくるので、開幕ダッシュするために大事な試合だと思っています。常に結果が良いことがベストですが、例え負けることがあっても全力でやりきって何かを残せるような、チームが成長していけるシーズンにしたいですね。個人としては攻撃、そして得点に絡めるようにしたい。2桁得点を目指したいです」

攻撃、得点に絡み、2桁得点を目指したい

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