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Vol.94 渡 大生

途中出場でも試合の流れを変える自信がある

渡選手は高校卒業後、4シーズンプレーしたギラヴァンツ北九州からヴォルティスに加入した。
「ヴォルティスに来て、グラウンドからロッカールームまで設備が充実していて驚きました。サッカーに集中することができる環境が本当にすばらしいです。それに加えて常に色々な人たちがサポートしてくれることにも感謝しています。色々な引き出しを持った選手が多いので、プレーを見たり実際に話を聞いたりしながら学ばせてもらっています」

初めての移籍にあたり、“先発で出場したい”という思いが特に強かったという。
「実際に先発で出させてもらう機会は昨シーズンよりも増えましたが、それに伴ってチームの勝ちが増えているかというと、決してそうではないのが歯がゆいです。ただ、スタメンで出させてもらうことで、90分間を通しての試合のかけ引きや流れを今まで以上に考えながらプレーできるようになりました。今、どういう状況で何をすべきかを考えられるようになるなど、分かったことや気づけたことも多いので、今後はそれを活かし、勝利につながるような得点を多く決めていくことが課題です」

先発出場への思いも強いが、途中出場でも結果を残している。第17節ファジアーノ岡山戦では72分の出場から6分後、第19節セレッソ大阪戦でも66分の出場から3分後に得点を決めている。
「途中出場でも得点できるようになったのは一昨年ぐらいからです。それまでは途中から入っても何もできないことが多かったのですが、気持ちを切り替えて“途中から出場した自分にできることは何か”を考えたことで、試合の入り方を見つけることができたんです。今は途中出場でも試合の流れを変える自信があるので、それをスタメンで出た時にもやっていくことが大事だと思っています」

これからもハングリー精神を忘れたくない

渡選手は広島県出身。広島高陽FCから多くのプロサッカー選手を輩出している広島県立広島皆実高等学校に進み、卒業後、ギラヴァンツ北九州でプロとしてのスタートを切った。
5月28日に行われた第15節ギラヴァンツ北九州戦では、45分に広瀬選手のクロスにヘディングで合わせて先制点を挙げ、それが決勝点となりホーム初勝利を勝ち取った。
「ギラヴァンツ戦で得点し、勝利できたことは素直にうれしかったです。自分は高校時代、全国レベルの活躍をしていたとは言えないので、ギラヴァンツに見出してもらい、育ててもらったと思っています。高校3年生の時、ギラヴァンツの練習に参加させていただき、その時の感触がよかったことから2回目の参加の機会もいただいて、最終的に入団できることになりました。その時、自分に声をかけてくださった三浦泰年監督のことは今でも尊敬していますし、あれからは1日1日が勝負だと思ってやってきたので、その必死さは誰にも負けない自信があります。今もこれからも、ギラヴァンツにいた時のハングリー精神は忘れたくないと思って過ごしています」

現在はフォワードの渡選手だが、高校3年生のはじめ頃まではボランチを任されていたという。
「ボランチとしてボールを奪うのは得意でした。ずっとサイドハーフやボランチをやってきて、だんだんフォワードになっていったという感じです。今振り返ると当時は自分には何だってできると思っていたところがあり、プレーも自分中心でした。でも、プロになって改めて自分に何ができるのかを考えさせられたことで、変わってきたと思います。プロになって5シーズン目ですが、まだ自分には何もかも足りないと痛感する毎日です。何よりもフォワードとしてチームを勝ちに導かなければいけないですし、そのためにもっと自分を出していきたい。得点を決めているといってもまだまだ足りないですし、それはJ1でも結果を出して初めて堂々と言えることだと思っています」

連勝するために負けない
雰囲気をつくっていきたい

今シーズンもまもなく前半戦が終わろうとしている。フォワードのポジション争いも激しくなっているが、当事者である渡選手は全く意識していないと語る。
「常に自分自身に勝つか負けるかしか考えていないですし、先輩、後輩に限らず全選手をリスペクトしているので、どの選手が選ばれても当然であり、自分と比べることではないという気持ちが強いからです。自分のできることを毎日100%やり切って、その上で監督の選択を待つのみです」

2012年にはU-19代表にも選出され、AFC U-19選手権2012にも出場している。
「常に代表への思いはありますし、オリンピックなどの舞台でもチャレンジしてみたいとは思いますが、まずは自分のチームでしっかり結果を残さないと無理だと思っています。そのために今、自分がやらなければいけないのは、負けている試合を引き分けにして、引き分けの試合を自分の得点で勝ち試合に変えていくことです」

チームはようやく勝ち試合が増えてきたものの連勝ができない状態が続いている。
「結果につながってはいませんが、攻撃の選手が守備もできていて、ゴールを取れるポジションにもいるなど、全員が最低限のことをしっかりやれています。今、チームに必要なのは連勝することです。そのために負けない雰囲気というのはすごく大事だと思いますし、実際に第18節の愛媛FC戦は勝てる雰囲気がある試合でした。大雨の中、ファン・サポーターもたくさん応援に来てくれて、その中でフォワードが得点できるようになったことも大きかったと思います。例え失点しても勝てる雰囲気があれば実際にそうなっていきますし、連勝して自信をつけることでそういう雰囲気を作っていきたいです。自分自身、これまでもシーズン後半戦の方が得点できているので期待して下さい。しっかり得点して、チームの勝ちに貢献していきたいですね」

自分の得点で引き分けを勝ち試合に変えていきたい

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