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vol.98 カルリーニョス#6『一番大切なのは自分ではなく、チームです』

1人の人間としてもサポーターの心を掴めたのならうれしい

カルリーニョス選手はブラジル出身。サンパウロFCから大宮アルディージャに移籍後、ジュビロ磐田への期限付き移籍を経て、今シーズン、ヴォルティスに加入した。
攻守の起点として活躍が期待されていたが、開幕前にケガで長期間、離脱する。
「これまでケガらしいケガをしたことがなく、こんなに長い間、ピッチから離れたこともありませんでした。それだけに最初はとてもつらかったです。でも、家族、そしてチームメイトたちの存在に支えられ、力を与えてもらいました。試合に出られない間は、前以上にいいプレーができるように準備していましたし、外から見てチームに何が足りないのかを考えながら練習に取り組んでいました」

そして練習試合に出場後、5月15日にアウェイで行われた第13節清水戦に先発出場する。数々のロングパスで攻撃の起点となって、失点ゼロでの勝利に貢献。印象的な活躍によって、サポーターはもちろんチームメイトの心も掴んだ。
「ヴォルティスのデビュー戦でしたし、最初の印象は大事なので、いいプレーができるように準備をしていました。そして自分1人ではなく、チームメイトのおかげでああいう試合ができました。プレーだけでなく、1人の人間としてもサポーターの心を掴むことができたとしたら、とてもうれしいです」

ミスする可能性があっても
チャンスを作っていきたい

第14節以降も試合出場を重ね、選手との連携もさらによくなっていった。得意とするロングパスなど、カルリーニョス選手のチャンスメイクが得点につながることも増えた。
「自分はみんながパスを回している時、どういう状況になっているか、常にその先を見ているんです。その上で陸斗(広瀬選手)に通るか通らないかというギリギリのパスを出すこともよくあります。もちろんミスする可能性もあるかもしれませんが、それが通れば大きなチャンスが作れるからです。だから、練習の時から“たまに確実に通るかを確認しないでパスを出すこともあるよ”と言っているんです。逆に自分がボールを持っていない時は、チームの選手がどこにいるかほとんど分かっているので、ボールが来たらできる限りダイレクトでパスするようにしています。ボールをもらったら体のアングルを変えてもパスできるので、陸斗には自分にパスを出した後は、とにかくゴールに向かってくれと伝えているんです。そうやって何度かチャンスを作れていますね」

 

また、広瀬選手やコンビを組むことが多い岩尾選手をはじめ、練習中からチームメイトと積極的にコミュニケーションをとっている。
「憲(岩尾選手)は非常にやりやすい選手で、ピッチの中でもコミュニケーションがとれています。ボールを持っている時の技術もすばらしいですし、自分のことよりもチームのことを優先している選手なので、試合中、僕が疲れている時はその分も走ってくれていることに感謝しています。積極的にコミュニケーションをとることは、サッカーに限らず、家族や他の人とでも同じように大切にしています。そして自分がリスペクトしてもらいたいなら、まず相手を尊敬しなければいけないと考えて接しているんです。練習やミーティングなどではチームをよくするため、チームがやりやすいように話していますし、結果的にチーム全体を考えることは自分の成長にもつながると思っています。すべては自分のためではなく、チームのために行っていることで、一番大事なのは自分よりもチームです」

何よりも選手同士のコミュニケーションを重視する考えは強い。
「お互いを信用することが大事で、決してケンカのような言い合いではなく、強く要求すべき時はしっかり要求し合ったほうがいいと思っています。そういう部分はうまくできるようになってきていると思いますし、そういうことを続けていけば、きっとよい結果につながっていくと思っています」

残りの試合で
100%以上の力を出したい

2-1で勝利した10月2日の第34節V・ファーレン長崎戦。0-1に終わったセレッソ大阪戦を欠場した後だったが、どのような気持ちで試合に臨んだのだろうか。
「いつも通りの準備をして試合に入り、勝利のことだけを考えて戦いました。次の試合も、これからの残り試合も絶対に負けられない試合が続きます。今、コンディションはすごく良いので、残りの試合の中では100%以上の力を出したいと思いますし、他のチームメイトも同じように取り組むと思います。まだ昇格のチャンスもあるので、毎試合、必ず勝点3を取っていきたい。個人的にはチームのために守備でも攻撃でも貢献したいですね。そして得点したいと思います」

最終節まで残り8試合となった。
「今、チームはとてもよい練習ができていますし、それによってさらに全体の雰囲気もよくなり、自信にもつながっていくと思います。これから1つ1つの試合が大切になるので、どの選手も1試合、1試合が決勝と思って試合をしていくはずです。残り8試合と考える時に、改めて家族とも離れた中でチームメイトと貴重な時間を過ごしたキャンプの際、どんな想いやコンセプトで、何をやってきたかを思い出し、最初に掲げたJ1昇格という目標を忘れずに最後まで戦いたいと思います」

昇格の目標を忘れずに戦いたい

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