1000人以上のファン・サポーターの方々が今治の地に駆けつけてくれました。試合前のたくさんのフラッグを見た時に絶対勝たないといけないと思いました。選手たちにも試合前に狙いなども伝えましたが、「今日は絶対に勝点3を奪うんだ」と話しました。同じ四国のチームとの対戦でしたし、選手たちは勝利に値するハードワークをして勝点3を取ってくれました。そこに関しては非常にプラスだと思います。

ただ試合は序盤からミスが多く、奪ってからのボールロストが目立ちました。そこは次の試合への課題としてつなげていかなくてはいけないです。今治さんが前から来ることはわかっていたので、落ち着いて立ち位置をとって変化させて自分たちが意図的に前進できればと思っていました。ただそこでボールロストしてしまったので、今治さんのプレスがハマったように見えましたが、あの勢いでも相手を見ながらしっかりと剥がしていかないといけないなと思いますし、今後上位の手強い相手にやる時には自分たちももっともっと成長しないといけないなと思いました。自分自身もコーチングスタッフと選手と共に改善したいです。
守備に関してもプレスのはまりがよくなくて、ただその中でもミドルからローで選手たちが意図的に誘導してボールを奪ってカウンターをする形は何本かいい形がありました。そういったところは継続して、自分たちがさらに成長できるように、次の試合に向けて準備したいと思います。

Q ハーフタイムに山越選手とカイケ選手を交代した意図について。

（山越選手が）イエローカードを1枚もらっていましたし、相手は前線のターゲットの2人をストロングとして狙ってきていた中で、ビハインドを取られて退場してしまうと試合を優位に進められないというところで、まずしっかりと自分たちが主導権を握って思い切った積極的なプレーができるように交代しました。

Q 得点シーンについて。高木選手のクロスを鹿沼選手が合わせる形で今季ここまであまりなかった形でした。

ミーティングでもBOX内に入っていく人数が少ないので、ボランチやWBの選手ももっと入っていこうと伝えました。今日は前半にボランチの鹿沼や（児玉）駿斗に、残り1/3になったら積極的に行こうと伝えて、鹿沼がいいタイミングで入ってゴールになりました。
あの時間帯は今治さんのリズムだったので、あのような場面でしっかり点が取れるのは選手たちが成長した部分だと思います。後ろの選手たちが自分たちのリズムが悪い中でもスペースをしっかり埋めて、自分たちで意図的に誘導してボールを奪ってからのカウンターができるようになってきています。リズムが悪い中でも自分たちで守備のリズムを作ることができているので、その辺りに関しては選手たちの成長を感じています。

Q 前半の序盤はボールロストが多かったということでしたが、前半のうちに先制して、後半は試合を上手くコントロールできていました。どんな修正をしたのでしょうか？

最終ラインとボランチと2列目の選手たちの距離がちょっと遠かったので、最終ラインの後ろの選手たちを1つ上げるためにキーパーの田中颯を入れました。中盤の3人が最終ラインのより近いところでボールを引き出せるようにして、いい形で（高木）友也とジョアンを使いたいという意図がありました。前半の途中からそれを伝えて、後半の頭からその形でやっていこうと立ち位置を変えました。

Q ゴールシーンを振り返って。

あまりいいプレーができていなくて、何とか結果を残そうと思っていました。
試合前からボランチの1枚がBOX内に入ろうと言われていたのを狙っていました。3列目から入ると相手のマークに付きにくいのでそれが実って良かったです。クロスもすごくいいボールでした。

Q 「あまりいいプレーができていなくて』というのは？

まずはヴィニシウス選手に決定的なシーンを与えてしまったシーンです。チームとしては、新井選手と横山選手を上手く捕まえきれず、児玉選手との距離が遠くなってしまいました。そこをヴィニシウス選手に上手く使われてしまったことで運動量が多くなって足にきてしまい、上手く対処できず相手にピンチをつくれていたので、そういった部分はよくなかったです。

Q そういった場面を耐えて勝ち切れたことについて。

上手くいかない時はしっかり耐えて守備でリズムを作りたかったんですが、前半はそこまでいい形で守備もできていなかった中で何とかゼロで耐えて1本のチャンスで仕留めることができて良かったです。後半は怖いシーンもほとんど作らせず自分たちの意図を持った守備ができたと思います。今治さんも順位の近い相手で大事な試合でしたし、勝点3を持って帰れることができて良かったです。

Q ゴールシーンを振り返って。

まず仕掛けの部分で相手が2人いて挟まれる状況でした。相手が縦を警戒して切ってきたのでその間が空いているなと思い中に仕掛けた時、そのタイミングでジョアンが降りてきてくれました。（クロスは）その前に1度仕掛けた場面で感触が良かったので、仕掛けたらまずはクロスを上げ切ろうと思っていました。相手の嫌な所を狙って感覚で上げました。

Q 試合の雰囲気はいかがでしたか？

自分たちのホームじゃないかと思うくらい徳島サポーターが多くて、アウェイジャックのような雰囲気で、すごく後押しになりました。後半は特にドリブルした時の歓声が聞こえてきてすごくワクワクしました。

Q ラストプレーでは数的不利の中1人でドリブル突破したシーンもありました。

あれはもう自分が交代するのが見えたので、100％出し切ろうと思い全て出し尽くしました（笑）。

Q 次の千葉戦に向けて

次は首位が相手ですが、自分たちがJ1へ行くためには当たり前に勝っていかなくてはいけません。いい準備をして臨みたいです。

Q 試合を振り返って。

チームとしてやることがありましたが、個人としても磐田戦の反省で改善しなくてはいけないことがありました。相手をいい意味でリスペクトして、あえて相手の時間を過ごすことを今日は意識しました。今まではパーフェクトを目指してやってきましたが、力のあるチームとの対戦では相手の時間もありますし、そこをリスペクトして過ごすという意味では今日1つ形になったと思います。

Q 無失点で抑えられたことについて。

本当に1つずつ積み上げていくだけだと思います。今日の試合でも学ぶことが多くありましたし、自分ではどうにもできないこともあります。そこは受け入れつつその中で自分のベストを更新していくことに1年間通してチャレンジしていきたいと思います。

最後に１つだけに伝えさせてください。

本当に今日も素晴らしい後押しをしてくれたし、僕はサポーターの皆さんを家族のように思っています。ただ一つだけ。審判や相手チームに対しての野次やブーイングは、僕は聞きたくないです。本当に皆さんのことを誇りに思っているし一緒に戦いたいと思っています。野次やブーイングで、僕らはもう一歩踏み出す勇気は得られないです。

応援してくださるファン・サポーターの方たちのために練習しようと思うし、全ての時間を捧げようと思って毎日自分を更新すること、チャレンジすることに生きがいを感じています。ただそれはやめてほしいです。

僕は4歳の頃からスタジアムに通っていましたが、あの時間が一番嫌いでした。あれを見てサッカーを始めない子もいるかもしれません。僕が大好きな徳島のサポーターはそうであってほしくないです。